ピンポーン
インターホンが鳴った。
男は玄関のドアを乱暴に開ける。
そこにはスーツを着た男女が立っていた。
「坂井様、この度は大変申し訳ありませんでした。」
顔を見るなり深々と頭を下げる2人。
頭を下げている男は斎藤拓巳。
ネット広告事業会社の営業をしており、坂井の営む事務機器の会社の宣伝を担当している。
隣の女は安田佳奈。同じ会社で拓巳の先輩である。
そして実は2人は恋人同士でもあった。
だが、今日は恋人の関係ではなく仕事として坂井の家に謝罪に来ていた。
拓巳のミスにより、坂井の要望とかなり乖離がある広告、そしてターゲットへの配信をしてしまったのだ。
これは担当の前任が病気により休職となり、まだ経験の浅い拓巳が急遽アサインされたことや、短納期、社内での伝達ミスも重なって起こった事故だった。
だがそんなことは坂井に関係ない。坂井はカンカンだった。
「入りな。」
そう言って坂井は2人を上げる。不機嫌なことは一目瞭然だった。
応接間に通されると、すぐさま2人は2回目の謝罪をする。
「この度は坂井様に多大なるご迷惑をおかけし、本当に申し訳御座いませんでした。」
「いや、もういいよ。あんたらのとこには今後発注しねえから。」
坂井はぶっきらぼうに吐き捨てる。
2人は焦る。
坂井の持つ会社は取引が長く、大口の客でもあった。
このまま契約が続けられないとなると、会社にとっては大きな損失であり、拓巳や佳奈の立場も危ぶまれる。
何より2人の課は非常にノルマが厳しい。あの上司のパワハラ説教をまた食らうのかと想像するだけで2人は背筋が震えた。
「今後はこの様な事が起こらぬよう徹底してまいりますので、どうかもう一度だけ機会をいただけないでしょうか。」
必死に頭を下げる拓巳。
「やらねえよ。もうおたくは信用出来ねえ。」
「今回の埋め合わせはきちんと致します。ですのでどうか…」
遂には土下座する2人。
坂井は伏した2人に目をやる。
ふん、女の方は悪くないな…
佳奈をジロジロと見つめる。
土下座をするとタイトなスカートの上からお尻の形がくっきりと見える。
佳奈は胸も大きく、顔も良かった。
「おい、安田さんだったか。あんたが上司か?そこまで謝るなら少し考える。斎藤さん、あんたは一旦帰ってくれ。今は顔も見たくねえ。」
こう言われると従うしか無い。
三度目深い謝罪をすると拓巳は坂井の家を出た。
自分のミスが発端にも関わらず家を追い出され出てきてしまった。
拓巳は胸がキリキリ痛んだ。
本当にごめん、佳奈。
だが今は坂井が機嫌を直してくれること、契約を継続出来ることを祈るしか無かった。
「それでさ、謝罪は聞き飽きた。もう良いんだよ。」
残された佳奈と坂井。
「今から俺の言う事聞いてくれるなら次も契約してやるよ。どうだ?」
佳奈は嫌な予感がした。だが、今日の対応により拓巳の明日が決まる。
拓巳を守るためにも佳奈は覚悟を決めた。
「はい。坂井様。何でも承ります。」
「それじゃあそこで服脱いで土下座しな。」
佳奈は目を見開く。
「そ、それは……。」
「ああ?出来ないってんのか?何でも聞くんじゃなかったのか?」
「いえ、あの。困ります……」
「困ってんのはこっちなんだよ!いいか?お前の誠意次第だぞ?10年以上の取引ここで無駄にするかどうかはよ。」
「どうか考え直していただけないでしょうか。」
懇願する佳奈。
「いいよもう、話にならねえ。帰りな。加藤さんには俺から電話入れる。」
その名前を聞いて佳奈はドキッとした。
加藤は佳奈と拓巳のパワハラ上司である。
「この契約はその昔加藤さんが必死に俺を説得して取り付けたものだ。加藤さん悲しむだろうなあ?」
背中に冷や汗が浮かぶ。
「どうした?もういいぞ帰って。」
「いえ!申し訳ありません。脱ぎます……」
佳奈は躊躇いながらスーツジャケットを脱ぎ始める。
真っ白なブラウス越しに大きく膨らんだ胸。
「でけえおっぱいじゃねえか。何カップなんだ?」
「……。」
「黙ってんじゃねえよ、答えろよ。」
「Fです。」
「ほー、彼氏いるのか?」
「いません。」
咄嗟に嘘をつく佳奈。拓巳が彼氏だとは流石に言えない。
「へっ、こんなエロい身体してていないのかよ。」
「はい。」
「勿体ねえなあ。よし、じゃ次。下着姿になれ。」
「……はい。」
佳奈はブラウスのボタンを上から1つずつ外し始める。
透き通るような白い肌と共に暗め赤色のブラジャーが露わになる。
さらにスカートも腰からストンと下ろすと佳奈は下着だけの状態になる。
知らない家、初めて見る男の前で下着だけになる違和感と羞恥に思わず手で前を覆う佳奈。
「何モジモジしてんだ。客先だろうが。」
佳奈は姿勢を正す。
脱毛や運動を欠かさない佳奈の体はモデルのように美しかった。
「モタモタすんな、こっちも時間ないんだから。全部脱げよ。」
逃げることは出来なかった。
顔を下に向け、手を後ろのホック部分に回す。
ブラジャーを外すと大きな乳房が現れる。
「すげえデカいな。乳輪もデカイ。」
「恥ずかしいのであまり見ないでいただけますか。」
「口答えしないで脱げ。」
「……はい。」
ショーツの端に手をかける佳奈。
脚をゆっくりと上げ、ショーツを片足ずつ外す。
綺麗な曲線を描くおしりと小さく整えられたアンダーへア。
「へぇ、それは自分で処理してんのか。」
佳奈は下を向いたまま答える。
「はい、そうです。」
「さっきから下向いでんじゃねえ。こっち見て受け答えしろよ。」
「…はい。申し訳ありません。自分で処理しております。」
そして佳奈は片足ずつ膝をつき、坂井の目の前で全裸で土下座をした。
「しっかりと自分の言葉で誠意を見せてくれや。」
「はい、坂井様。この度は弊社の不手際により坂井様に多大なるご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございませんでした。
今後社内でしっかりと業務フローを見直し、坂井様のお役に立てますよう努めてまいりますので、今後とも何卒よろしくお願いいたします。」
地面につくほどピッタリと頭を下げて土下座する佳奈。
部屋のライトを浴びた佳奈の背中は光を返すほどスベスベと綺麗で、
またくびれた体がそのスタイルの良さを顕示する。
こんなに魅力的な女性が自分の前で丸裸になり謝罪する姿に坂井は高揚した。
「後輩のミスなのに責任を取らされるのは上の立場。気の毒だよな、同情するよ。」
佳奈を上から見下ろしたまま坂井は言う。
「いえ、弊社全体の責任ですので。当然でございます。」
自分でこんなことをさせておいて同情とはよく言うものだ。
心の中で思う佳奈だったが、固く目を閉じて堪える。
会社への迷惑を最小限に抑え、拓也を守る。今自分が出来る最善を尽くすしかなかった。
「そうか。はは、そんな格好しながら言うことは真面目だな。おい、もうちょいケツ上げて俺に見せろ。」
土下座の姿勢を保ったままお尻だけを高く突き上げる佳奈。
「……これでよろしいでしょうか?」
「ははは、いい眺めだ。小さなケツの穴ももピンクのまんこも全部見える。」
佳奈の背後に回り、じっくりと覗き込む坂井。
佳奈は決して人にみられたくない場所を見られる恥ずかしさに耐えきれず固く目を閉じる。
「どうだ、いいか?これが社会人ってもんなんだよ。わかったか?」
「はい、よくわかりました。」
「よし、土下座はもういい。」
ほっと少し安心する佳奈。
急いで下着を手に取る。
「おい、何してんだ。まだまだ終わりじゃねえよ。」
ニヤつく坂井。
佳奈は血の気が引く。
地獄はこれからだった。